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営農情報

農作物を育てるための「土づくり」って何?

農作物を栽培するためには、「土づくり」が大切だとよく耳にしますが、何となくわかっていても、うまく説明できない人が多いのではないでしょうか。  「土づくり」とは、作物が必要とする養分や水分をバランス良く十分に供給できるような能力を高めて、土壌の作物生産能力を維持していくことです。具体的には次の3つの側面からみることができます。

1. 3つの側面
  • (1)物理性
    土壌の物理性は、土の硬さやこなれ易さ(耕しやすさ)、水はけや水持ちの程度、土の重さ、空気の通り易さ等を言います。
  • (2)化学性
    土壌の化学性はpH、∗ 塩類濃度、作物の生育に不可欠な養分(必須要素)の多少で、土壌分析により明らかになる土の性質です。
  • (3)生物性
    土壌中には、多種多様な生物(細菌、カビ、センチュウ、ミミズなど)が生息していて、土壌の生物環境を担っています。
2. 土づくりの方法
  • (1)物理性改善
    深耕や溝切りやたい肥などの有機物資材及びバーミュキュライト、パーライトなどの鉱物質系の改良資材を施用して排水、保水、通気性などを良くする必要があります。
  • (2)化学性改善
    作物別に必須要素などの改善目標があり、作付する前に土壌分析を行い、その結果に基づいて施肥などによる改善が必要です。
  • (3)生物性改善
    土壌生物の餌となる粗大有機物や良質な堆肥を施用することにより微生物の種類と数を多くし、一定の均衡状態を保ち、ある種の病害性微生物などの異常発生を防ぐことが大切です。

秋冬作野菜の生育障害対策

 野菜栽培では、直売向け・自家菜園向けとも品種の多様化や栽培技術の進歩により収穫時期が広まり、販売・利用期間が拡大されるようになりました。その一方で、これまであまり経験したことの少ない生育障害や病害虫にあって期待した収穫物が得られなかったとの話をよく聞くようになりました。そこで、秋冬作野菜で近年目立っている障害を中心にその軽減策をご紹介します。

1.ネギ・タマネギのトウ立ちと葉枯れ性病害

 根深ネギでは、前年の秋に播種して7月~8月に収穫する夏どり栽培では定植後にトウ立ち(抽台)してしまい目的とする時期に収穫できない事態となったり、タマネギでは6月の収穫時期を迎える間際にトウ立ちする株が多数発生してしまうことがあります。その原因の共通点は、播種後育苗期~生育初期が温暖で生育が進みすぎた株が低温に遭遇して花芽分化することです。ネギの場合では、葉鞘径(茎径)5~7mm以上の株が低温(3~15℃)に一定期間遭遇することで花芽が形成され、その後気温の上昇に伴ってトウ立ちが進むので、播種時期が早過ぎるとトウ立ちしやすくなります。

 このトウ立ちを軽減するには、各作型と品種にあった時期に播種することが基本となります。ネギでは慣行苗(地床育苗)か幼苗(チェーンポット育苗)など栽培方法に応じて播種適期と定植適期が異なります。表1を参考に適期に播種するようにお願いします。タマネギでは、貯蔵性のある中生種や中晩生種ほどトウ立ちしやすいので、品種ごとの播種時期を厳守してください。また、花芽分化は低窒素条件で誘導されることもあるため、育苗中及び定植後の低温期に窒素切れを起さないように追肥や緩効性肥料の施用などの肥培管理にも留意しましょう。なお、ネギ・タマネギともりん酸肥料は育苗期・本ぽとも初期生育や活着促進などで増肥効果が高いため、冬期を経過するタマネギでは元肥には配合肥料のほかに過りん酸石灰を単肥として施用することをお奨めします。

 ネギ・タマネギとも育苗期~生育初期にべと病、生育中期~後期には黒斑病や葉枯病などが発生しやすく、放置すると重症化して作柄に大きく影響します。その対策として、育苗期からダコニール1000やジマンダイセン水和剤などの殺菌剤を継続して予防散布することが大切です。

表1 ネギ・タマネギの播種適期と適品種

作目

区分

播種適期

育苗日数

主な適品種

夏どりネギ

慣行苗

10月上旬~11月中旬

150日

夏扇4号 、夏扇パワー 、ホワイトスター、龍まさり、夏一心、越谷黒一本太

チェーンポット苗

12月上旬~1月上旬

70~80日

タマネギ
(地床育苗)

極早生種・早生種

9月上旬~中旬

50~55日

ソニック、七宝早生7号、貴錦、濱の宝

中生種・中早生種

9月中旬~下旬

55~60日

アトン、ターボ、アドバンス、ヒーロー

中晩生種・晩生種

9月下旬

55~60日

ネオアース、七宝もみじ3号、スワロー、ケルたま

 注)播種期は品種ごとに推奨されている適期があるので、確認の上播種してください。

2.アブラナ科野菜の生育障害

 作付機会の多いハクサイ・ダイコンなどアブラナ科野菜では、肥培管理のミスや気象変動などの影響によって、品質低下に直結する生育障害が目立っています。


ダイコン赤心症(ホウ素欠乏)

 ホウ素欠乏による生理障害として、ダイコンでは根の内部が変色する赤心症、ハクサイやブロッコー等では葉柄や茎にかさぶた症状を生じて商品価値が低下します。これは、土壌中のホウ素不足だけでなく、高pHや暖秋などの高温・乾燥によって助長されて発生するものです。

 石灰欠乏症による生理障害も多く、ハクサイやキャベツでは葉の縁や結球内部が腐敗する「縁腐れ症」や「心腐れ症」、ブロッコリーやカリフラワーでは「花蕾腐敗症」が発生します。いずれの症状も、窒素施用量が多すぎたり、土壌の高温・乾燥、多雨・多湿によって根の活力が低下した結果、石灰吸収量が減少したことによるものです。

 いずれの生育障害の軽減策としては、土壌診断に基づいた適正な土壌改良と施肥を行うとともに、良質堆肥の施用が不可欠です。

JAさいたま 営農経済部営農課

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