広報誌「さいたま」2022年2月 No.263より
園芸研究家●成松次郎
春(3、4月)に種まきし、育苗して、6、7月に植え付け、翌年の春〜秋に収穫します。乾燥する場所以外はどんな土地にも育ち、半日陰でも大丈夫です。
[品種]
「ミラクルグリーンベルト」(武蔵野種苗園)は鮮緑色で葉幅が広く、肉質は柔らかい品種。「タフボーイ」(八江農芸)は耐寒・耐暑性があり、刈り取り後の再生力の高い品種です。
[育苗]
1平方m当たり化成肥料(NPK各成分10%)100gと堆肥1kgを施し、土とよく混ぜておきます。幅70cm程度の苗床を作り、条間15cm、1cm間隔にすじまきします(図1)。発芽後、密生した所を間引き、草丈25cm程度まで育てます。
[畑の準備]
植え付け2週間前に1平方m当たり苦土石灰100gを全面にまいて、よく耕しておきます。植え付け溝は畝幅60〜70cmとし、深さ20cm、幅15cmに掘り下げます。元肥は植え溝1m当たり化成肥料50g程度、堆肥1kgを施し、土を掛けておきます(図2)。
[植え付け]
苗は根を傷めずに掘り取り、株間20〜25cm間隔で1カ所3、4本をまとめて植え付けます(図3)。
[追肥・中耕・とう摘み]
植え付けの年は9、10月に月1回追肥をします。1回の追肥量は畝1m当たり化成肥料30g程度とし、この際に中耕を行います(図4)。2年目以降は春先と、収穫後に同量を与えます。なお、植え付けの2年目以降は夏になると、とう立ちするため早めに蕾(つぼみ)を摘み取ります。
[病害虫防除]
新芽に付きやすいアブラムシには「粘着くん液剤」「ベニカ水溶剤」などの登録農薬で防除します。
[収穫]
翌年4月から10月にかけて収穫できます。草丈35cm程度に伸びた頃、地上5cm程度の部分で刈り取り収穫をします(図5)。1年に3、4回収穫できます。
[株の更新]
3、4年は同じ畑で栽培できますが、密生し葉幅が狭くなってきたら、春に株を更新します。株を掘り取り、分割して3芽ずつまとめて植え直します(図6)。