Aさいたま広報誌2014.8 No.173より
ピーマンはトウガラシの仲間で、辛味のない品種です。一般的な緑のピーマンは、未熟果を収穫した物。完熟した物が赤や黄色になります。さらに、大型種で身が厚い物はパプリカと呼び、緑のピーマンに比べて甘味の多い品種です。
美容に良いとされるビタミンCが豊富に含まれ、その量はトマトの数倍にも相当します。ビタミンCは本来、水に溶けやすく、熱に弱いため、調理の過程で失われやすいのですが、ピーマンにはビタミンCを安定化させる物質が含まれているため、加熱しても壊れにくいのが特徴。他にもカロテンやビタミンE、カリウムなどのビタミン・ミネラルを豊富に含んだ緑黄色野菜です。
選び方は、色が鮮やかで光沢があり、へたの切り口が変色していない物が新鮮です。保存はポリ袋に入れて野菜室で1週間ほど。時間がたつと種が黒ずんでくるので、早めに食べ切りましょう。食べ切れない場合は、少しゆでたような食感になりますが、細切りにしてから冷凍もできます。解凍するとうま味や栄養が流出してしまうので、凍ったまま炒め物などに使いましょう。
ピーマンのシャキッとした食感や彩り、苦味は料理のアクセントになります。青臭さが気になるときは、輪切りにするより繊維に沿って縦切りにするのがお勧め。また、焼いたり煮たりすると甘味が増します。チンジャオロースのように油と一緒に調理すれば、ピーマンに含まれるカロテンの吸収も良くなります。
※「青椒肉絲(チンジャオロース)」の「絲(す)」は細切りという意味。 このレシピは食材を大きめに切るので「大胆チンジャオロー」です。
牛薄切り肉(切り落とし)………300g
A
しょうゆ・酒…………………各大さじ1
かたくり粉……………………大さじ2
ピーマン…………………………5個
赤ピーマン(小)…………………2個
サラダ油………………………大さじ2
赤トウガラシ……………………1/2本
ショウガ………………………小かけ(5g)
ニンニク………………………小1片(5g)
B
しょうゆ…………………大さじ1・1/2
酒………………………大さじ1・1/2
中華だしのもと………………少々
塩……………………………少々
ごま油………………………大さじ1/2
(1) 肉は一口大に切ってAをもみ込み、5分ほど置きます。
(2) ピーマン、赤ピーマンは種を取り、縦に6~8つに切ります。
(3) 赤トウガラシは小口切り、ショウガとニンニクは薄切りにします。
(4) Bを合わせます。
(5) 中華鍋にサラダ油大さじ1を熱して強火で肉を炒め、取り出します。サラダ油大さじ1を足し、弱火で(3)を炒めます。
香りが出てきたら火を強くしてピーマン、赤ピーマンを入れます。全体に油がなじんだら肉を戻し、(4)を加えてさっと炒め合わせます。
(6) 最後にごま油を鍋肌から入れて、香りを付け、火を止めます。
撮影:吉田和行