JAさいたま広報誌2014.2 No.167より
ミツバの爽やかな香りの成分には、胃もたれを防いで食欲を高めたり、神経の興奮を鎮めて、ストレスを解消する働きがあります。
ミツバは、栽培方法によって品種が分けられます。スポンジ付きのもので、水耕栽培され、一年中出回っている「糸ミツバ」、光をさえぎって育て、根元で切って収穫される「切りミツバ」、土寄せして葉が出たら根ごと収穫、出荷される「根ミツバ」があります。根ミツバは春が旬で、香りが強く、しゃきしゃきとした歯触りが特徴です。根もよく洗って、きんぴらにして食べられます。
ミツバはビタミンA(カロテン)が多く、緑黄色野菜に分類されます。血圧を調整する働きのあるカリウムも豊富です。
切りミツバ、糸ミツバ、根ミツバの順に、茎が太く堅く、香りも強くなるので、さっとゆでて使ったり、薬味には、切りミツバや糸ミツバ、炒め物には、根ミツバがお薦めです。お吸い物、茶碗蒸しに載せて、彩りにする他、あえ物やおひたし、天ぷらにして香りを楽しみます。炒め物や蒸し物など加熱するときは、時間を短くし、食感を残して、香りを生かすのがポイントです。
選ぶときは、葉の緑色が鮮やかで、全体的に茎に張りがあり、みずみずしいものを。香りを生かすため、できるだけ1回で使い切りたいですが、残ったときは、乾燥するとしおれて香りがなくなるので、スポンジ部分に水を含ませたり、水でぬらしたキッチンペーパーに包んでビニール袋に入れ、冷蔵庫で保存して、1~2日で使いましょう。
根ミツバ※…………………………………………1束(250g)
アサリ(殻付き)…………………………………………200g
水…………………………………………カップ1(200ml)
塩………………………………………………………小さじ1
酒…………………………………………………………大さじ2
しょうゆ………………………………………………小さじ1/2
※糸ミツバ、切りミツバで作るときは、160g
(1) アサリは塩水に漬けて2~3時間置いて砂抜きをします。殻をこすり合わせてよく洗います。
(2) 根ミツバは根を切り落とし、4cm長さに切ります。
(3) フライパンにアサリを入れ、酒を振ってふたをし、強火にかけます。沸騰したら中火にし、3~4分蒸し煮にします。
(4) アサリの殻が開いたら、ミツバを加えてざっと混ぜます。しょうゆを加えて、ひと混ぜし、火を止めます。
撮影:大井一範