JAさいたま広報誌2013.05 No.158より
春の味覚、アスパラガス。ヨーロッパでは、古代ローマ時代から食べられていたそうですが、日本にやって来たのは江戸時代。ユニークな形が当時は観賞用で、食用の野菜として栽培されるようになったのは大正時代、一般に広く売られるようになったのは、流通が発達した1970年代以降と、比較的歴史の浅い野菜です。最近はハウス栽培や輸入で一年中出回っていますが、旬は春から初夏にかけて。南の九州産から北の北海道産まで順に露地物が出回ります
アスパラガスは、ニョキニョキっと伸び始めた若い茎を刈り取って食べるので、まさに季節の生命力そのもの。その分鮮度も落ちやすいので、新鮮なものを買ってできるだけ早く食べるようにしましょう。選ぶときのポイントは、切り口がみずみずしく、穂先が堅く締まっているものが新鮮。穂先が紫色がかっているのは、アントシアニンによるもので鮮度とは関係ありません。
使うときは、切り口の堅い部分を切り落とし、根元の堅い皮は皮むき器などでむいて使います。鮮度の良いアスパラガスは、柔らかく甘味があり、さっとゆでるだけでも美味。サラダやあえ物にしたり、炒め物に。太めのものは、グリルで焼くと甘味がギュッと凝縮されるのでお勧めです。保存はポリ袋に入れ、穂先を上にして立てた状態で冷蔵庫の野菜室へ。鮮度が落ちやすいので、すぐに食べない場合はゆでてから冷蔵、または冷凍した方がおいしさを保てます。
アスパラガスは栄養価も高く、緑黄色野菜の一種。うま味のもとになるアスパラギン酸を多く含み、新陳代謝を活発にするので、疲労回復や美肌効果が期待できます。
グリーンアスパラガス(太めのもの)……………………6本
豚ばら肉(薄切り)………………………………6枚
塩・こしょう……………………………各少々
ミニトマト………………………………4個
スイートチリソース※………………………………大さじ2
※スイートチリソースは、タイの唐辛子入りの甘酸っぱいソース。
ケチャップやマヨネーズでも。
(1) アスパラガスは、根元の堅い皮をむきます。
(2) 豚肉を広げて、塩、こしょうを振ります。アスパラ1本に肉を1枚ずつ、斜めに巻き付けます。
(3) (2)を強火のグリルで約10分、途中上下を返しながら様子を見ながら焼きます。
(4) 皿に盛り、ミニトマトを添えます。チリソースを付けて食べます。
撮影:中里一曉