JAさいたま広報誌2013.03 No.156より
トウミョウ(豆苗)とは、エンドウの新芽や若い葉や茎を摘み取って食用にしたもので、中国では昔から食べられてきた野菜です。以前は中華料理の高級野菜として扱われていましたが、近年は水耕栽培のものが一年中安定した価格で出回るようになりました。
あまり癖はなく、シャキッとした歯応えと、エンドウ特有の風味が特徴。油との相性が良く、炒め物にすると甘味が出て特有の香りが引き立ちます。スープに入れるときも、いったん炒めてから使うと色が鮮やかになり、香りが生きてきます。またさっとゆでてあえ物にしたり、きれいな色を生かして料理の青みにも使えます。
調理の際は、細く柔らかいので加熱はさっと手早く。加熱し過ぎると、香りも歯応えもなくなって筋っぽくなってしまうので注意しましょう。
またトウミョウは、新芽を食べるのでスプラウトの一種ですが、ビタミンやミネラルが豊富な緑黄色野菜。特に抗酸化作用で体内の免疫力を高めるカロテンや、ビタミンCを多く含みます。栄養面でも油と一緒に調理すると、カロテンの吸収が良くなるのでお勧めです。
買うときは、根付きのものと、芽や葉の部分を摘んで売られているものがありますが、どちらも葉が新鮮で緑色が濃く、茎がシャキッとしているものを選びます。摘んであるものはそのまま使えて手軽ですが、根付きのものは、なんと切り落とした根の部分を育てると再収穫ができます。根を容器に入れ、根が浸るくらいに水を入れて室内の日の当たる所で約2週間(水は毎日替えます)で収穫可能。ぜひ捨てずにチャレンジを!
木綿豆腐…………1/2丁(150g)
トウミョウ………………1パック
ごま油……………………小さじ1
シイタケ………………………2個
A
水………………………カップ3
スープのもと……大さじ1/2
酒………………………大さじ2
しょうゆ………………大さじ1
酢…………………………大さじ1
塩・こしょう………………各少々
(1) 豆腐は縦半分に切り、厚みを半分にして端から1cm幅に切ります。
(2) トウミョウは根元を切り落とし3cm長さに切ります。シイタケは軸を取り、薄切りにします。
(3) 鍋に油を熱し、トウミョウを入れて強火で炒めます。しんなりしたらAを加え、煮立てます。
(4) 豆腐、シイタケを加え、再度沸騰したら酢を加え、塩、こしょうで味を調えます。
撮影:大井一範