JAさいたま広報誌2013.01 No.154より
日本原産の野菜で、「春の七草」の一つ。1月7日に、邪気をはらい万病を除く厄払いの行事食:七草がゆとして、古く奈良時代から食べられてきました。
旬が冬なので、正月の雑煮や、秋田の郷土料理きりたんぽなど、鍋や汁物の具に使われることが多いですが、独特の香りとシャキシャキした歯触りを生かして炒め物にしたり、ゆでてあえ物やおひたしにしても爽やかな味わいが楽しめます。
火通りが早く、柔らかい葉の部分は生でも食べられるほど。加熱し過ぎるとせっかくの歯応えも香りもなくなってしまうので注意しましょう。ゆでるときは、沸騰した湯でさっと手早くゆで、すぐに水に取って余熱が入るのを防ぎます。炒めるときは、火を止める直前の仕上げに、鍋のときは食べる直前に加えるようにします。茎と葉の部分で堅さが異なるので、切るときに茎と葉を分けておくと、茎から先に時間差で加熱できるのでお勧めです。
選び方は、全体にシャキッと張りがあるものを。茎は細い方が柔らかく、太いものほど歯応えがあります。緑黄色野菜で、カロテン、ビタミンC、鉄が多く、香り成分には体に有害な活性酸素を抑える抗酸化作用があり、がん予防にも効果があるといわれています。
保存は、根が付いているものは、根の部分に少し水を掛けてからポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。冷凍は、ゆでてからでも筋っぽくなってしまうので向きません。
セリ・・・1束(100g)
カキ(むき身)・・・100g
小麦粉・・・大さじ1/2
ごま油・・・大さじ1
酒・・・大さじ1
塩・・・小さじ1/6
ネギ・・・1本
こしょう・・・少々
糸唐辛子(飾り用)・・・少々
(1) セリは4cm長さに切ります。
(2) カキは塩水(材料外:水カップ1に塩小さじ1の割合)の中でよく洗ってから、水ですすぎます。水気を拭き、小麦粉をまぶします。
(3) フライパンにごま油を熱し、カキを強火で焼きます。裏返し、両面を焼いたらセリ、酒、塩、こしょうを加えて手早く炒め、火を止めます。
(4) 器に盛り、糸唐辛子を載せます。
撮影:大井一範